アメリカ最高峰のパーツ屋さん USA Custom Guitars

ギターを自作しようと思ったり、ボディだけ、ネックだけ交換したくなったりした時、ぱっと思い浮かぶ選択肢はそう多くありません。

そこでネットでささっと調べたとすれば、出てくるのはWarmoth、Musikraft、そしてこのUSACGでしょう。

(公式サイトはこちら)

 

USA Custom Guitarsとは?

USA Custom Guitarsとは、ギターの本場USAにあるカスタムギターパーツ屋さんです。

名が体を表していてわかりやすいですね。USACGは既にかなり有名な会社ですが、このネーミングは相当検索に強そうです。

USAでカスタムギターですからね。限りなくシンプルに強いワードを並べたパワーネームといえます。

 

それはさておき、USACGはボディ、ネックといったパーツ単位でのオーダーメイドができる会社です。

元々はパーツメーカーといえばWarmothがほぼ一強でしたが、有名になるあまり注文が殺到しそれらに対応するために一つ一つにかける手間を惜しむ事になってしまいました。

そんなWarmothでの仕事に納得が行かなくなって、社長であるTommyとほかのメンバーで独立したのがUSACGです。

(USACGのパーツを使用しているEoticさんによる、より詳細なインタビューがこちらにあります。)

以下はトップページより引用。

私たちは17年に渡ってミュージシャンとトップクラスのビルダーボディとネックを作り続けてきました。

沢山の時間によって培われた技術と、最高の音色のトーンウッド、そして普通のストックでは対応できないようなオプションの提供により、私たちは55ヶ国とカナダの6つの地域、50の州に顧客を持つようになりました。

もし最高品質のパーツがほしいなら、USACGにお任せください。それで全てが満足いくはずです。

私たちにとって、お客様一人ひとりのオーダーと期待にお答えすることが最優先事項なのです。

ネットの評判を見るに、本当に最高品質のサービスを提供できている会社であると思えます。

流石に多少のアメリカンさはあるようですが、海外の会社としてはかなり丁寧なほうでしょう。

これもネットで評判ですが、メールの返信もかなり丁寧で、どれだけ忙しくとも顧客の為にパーツを作っているという姿勢が感じられます。(かなりフランクです。)

 

何が作れるの?

ボディ、ネックともに伝統的なFenderの物が中心で、変形はEVHのwolfgang「風」の物のみです。

木材も特殊材は用意していないと明言されており、そういった材を使用したい場合は自分で用意して加工してもらう事ができます。(この場合、保証が効かなくなります。)

価格は特にオプションのついていないスタンダードな仕様でボディが20000円、ネックが25000程です。

 

ネックは厚み、シェイプ、スケールの変更、フレットサイズ、ステンレス/EVO gold、ラディアスの変更とかなり細かに指定できます。

フレイムメイプルさえ使用しなければ送料込みでも8万以内に収まるので、かなり安いですね。

Fenderのライセンスを持っていないので、Fenderっぽいヘッドシェイプしか選べないのだけが難点でしょうか。

 

ボディシェイプ

ソリッドには1/8インチ(3.175mm)か1/4インチ(6.35mm)のトップ材を張ることができます。ホロウは1/4インチのみ。

厚い方がトップ材の及ぼす影響を大きくすることができますが、1/4インチを選択する場合はアームコンターをつける場合にコンター部分からバック材が見える状態になります。

トップに張れるメイプルには2つのグレードがあり、”Choice”(いい感じだけど、心にぐっと来ない)と”prime”(やべーやつ)から選択できます。価格はそれぞれ95ドルと195ドルで、キルトにする場合はさらに30ドルの追加料金が必要です。

 

ストラト系

・54年製のヴィンテージを基にしたストラト

・ディンキー

・ホロウボディのストラト(ただしコンターをつける場合はコンター部分からバック材が少し見えます。)

・カーブドトップのストラト(ホロウも可)

・TLS(シンラインピックガードのストラト)

・51-TSP(テレキャス装備のストラト)

テレキャス系

・52年製のヴィンテージを基にしたテレキャスター

・テレキャスターシンライン

・テレキャスターデラックス

・Cabronita

・カーブドトップ(ホロウも可)

 

その他

・ジャズマスター

・テレマスター

・ジャガー

・BASS VI

・WOLFPACK(Wolfgang”っぽい”シェイプ)

 

Warmoth程ではないですが、こうしてみるとかなり種類が豊富ですね。

後はボディ材にPaulownia(桐)が用意されていて、めっちゃささくれますが他のどんな材よりも軽いボディが制作可能です。

昔FenderがEmpress Telecasterとしてこの桐を使ったテレキャスターを出していましたが、ソリッドにも関わらず体感的には2.0kg前後くらいの重さでした。チョーキングの仕方によってはボディごと持ち上がります。

音はスカスカなバスウッドといった感じで耐久性もないので、ノントレモロでシングルのギターが向いていそうです。

多分ハムだとモワモワしすぎそうな?

 

塗装は不可、ただし外注できる

初期の頃は塗装も受け付けていたらしいのですが、自社で少数への塗装をするより専門の業者にやってもらった方が送料を考えても安くつく、ということで今はすべて外注にしているようです。

(※数を確保できるOEM物については継続して塗装を行っているとのこと)

 

以下がUSACGの信頼している業者とのこと。

Lay’s Guitar Shop (Akron, OH)

MJT Aged Guitar Finishes (Carthage, MO)

Pat Wilkins (Van Nuys, CA)

RS Guitarworks (Winchester, KY)

(RS Guitarworksのみ、日本からアクセスした場合に日本の代理店のサイトに飛ばされるようになっています。)

 

オーダーとCITESについて

残念な事に、2018年7月現在、USACGでは新規オーダーの受付を大きく制限しています。

理由は2017年の後半にCNCが故障し、そのリカバリーが上手くいかなかったとのこと。

8月のうちに新しいCNCを稼働させ、カスタムショップを再開させる予定だそうです。

USACGは2月ごろから「月初めから一定数のみ」オーダーを受け付ける方式になっており、CNCがフル稼働した際には以前より多くの注文を受け付けられる見通しとのこと。

 

また、WebShopでは仕様をミスしたり、加工途中で製品基準に達しない節目などが出てきた個体を販売するほか、「ユーザーの注文の70%はほぼ同一の仕様」だったことから、それらの人気なスペックの在庫や毎月特別仕様のネックを販売しています。

これらは注文後48時間以内に発送されるそうなので、気に入ったスペックのものがあれば狙ってみるのも悪くないでしょう。

見た目も確認できますし、何よりOEM向けのものと思われる個体が….(おっと!)

 

ただ今USACGはローズウッドを海外に輸出しないということになっていて、悲しいことにストックの殆どはローズウッド指板です。ボディは大体大丈夫ですし、ネックもパーフェロー指板の物が時々出ているのでウェブショップに張り込みましょう。

機関からの認可を真っ先に受けたし、CITESの複雑な規則を理解し、書類作成にも努めました。

認定の為のコストも、物流費も受け入れました。

しかし、ローズウッドを出荷するための過程は想像以上に手間と時間がかかりすぎたのです。

加工の遅れもあり、海外のお客様は何か月も待たされました。

そして例え無事にお客様の国にたどり着いたとしても、適切だったはずの書類を用意したにも関わらず関税を通過できずに没収されてしまう事案が発生してしまいました。

CITESの正式な解釈を把握できるまでは、ローズウッドの国外輸出を停止します。

要するに、USACGにとってローズウッドの海外出荷はリスクでしかないという事ですね。

完璧に仕事したのに適当に没収されてクレームつけられるとか、やってらんないですもんね。

私もまさにCITES施行の直前に注文をかけようとしましたが、手短に「やばい」と言われました。

さらにその後に「バックオーダー処理のため、オフィススタッフも制作に加わります、返信が遅れてごめんなさい」とのメールが。

おそらく前述のCNCの不調が起きたのでしょう…。USACGにとって2017年は「試練の年」だったに違いありません。

 

別方面からの情報によると、CITESは楽器業界を始め様々な業界から色々言われたみたいで、もしかすると数年のうちにインディアンローズウッドのみ規制が緩和されるかもしれないらしいです。

CITESにつながるえらい人と楽器業界の人が対談したんだとか。

これは日本の重度の木材オタクであるFINEWOODさんのブログでも触れられていますね。

エボニーが規制強化ってマジ???

 

…皆さんもほしいスペックのギターは早めに手に入れておいた方が良いですよ!マジで!

レアだからとかどうたらはともかく、その木の音が好きなのであれば猶更です。

Fenderなんか上位モデルはエボニーにするって言ったばかりなのにこれは……。

 

以上、後半はCITESの話ばっかりでしたが、USACGについてのアレコレでした。

やべえエボニー指板のネックを早くオーダーしとかないと….