Abasi Guitarsの製造元、Falbo Guitarsはどんなメーカー?

何かと世間を賑わせているAbasi Guitars。

NAMM直前になって唐突に発表され、それからすぐにAxeのデスクトップ版とは比較にならないほどスピィーディーに発売されました。

ただNAMMに無理やり間に合わせようとした結果か、それともただの仕様なのか、細部の仕上げが結構荒く巷では製作学校の生徒が作ったの?とすら言われてしまったAbasi Guitars。

 

その製造担当はカリフォルニア州にあるFalbo Guitarsが担当しているとのことです。

海外の大手メディアサイトPremier Guitarsによると、Falbo Guitarsの代表Frank Falbo氏は2002年から2012年までSeymour Duncanの製品開発部長を勤めており、Seymour Duncan社から発売されているP-90とレールタイプを組み合わせることによって完全なp-90サウンドと疑似ハムバッカーを切り替えられるP-rail、はんだ無しでピックアップが交換できるシステムLiberatorはFlank氏によって開発されました。

現在はFalbo Guitarsと並行してFishmanでの開発も行っている様です。

Fishmanといえば現在のTosin Abasiのシグネイチャーピックアップを開発したメーカーで、恐らくそこでの付き合いからAbasi Guitarsの設立に繋がったと思われます。

Frank Falbo氏は相当なアイデアマンの様で、Tosin Abasiの「最も革新的なギターに挑戦したい」という要望に合致し、大きなメーカーでは対応できないような仕様を比較的低価格に実現できるという点、そしてFishmanでの共同開発によって培われた信頼を考えればAbasi Guitarsの設立は順当な流れであったと言えます。

 

公式ページFacebookを見る限り、Frank Falbo氏はソリッドよりもアコースティック楽器の方が得意なようですね。

本人も「アコースティックを作ることに意義を感じている。」と述べており、ここでFrank氏は「私がやりたいのは、良い材を使ったりフレット打ちを完ぺきにする事じゃないんだ。それは他の沢山の人達がやっているからね。もっと新しい物を提供したいんだ。」

「100年以上前の形式にこだわらず、しかしそれらの核心的な部分を外さない様に、人々の心を打つ様な楽器を作っているよ。」

Guitar Playerより抜粋)

このアコースティックモデルは木工を外注しており、Abasi GuitarsについてもCNCを導入し、「CNCと手作業、これらのバランスが最高で一貫した製品を生み出す」と本人が発言していることから、どうやらFrank氏はJohn Suhrの様に合理的にギターを設計、製造するタイプのビルダーの様ですね。

 

それともう一人、Falbo Guitarsには重要な人物がいるようです。

彼の名はAndy Alt。公式ページに彼の名前は記載されていませんが、Abasi Guitars設立には彼の存在なくしては実現し得なかったといえるほどの影響力がある人物です。

彼はなんとSteve VaiとJoe Satrianiのマーケティング・プロデューサーで、PliniやIntervals等の近年のプログレ系アーティストのマーケティングも手掛けていて、また彼自身もオクターバー内蔵ピックアップA Little Thunderの社長でもあります。

Vaiとサトリアーニ、マーケティングプロデューサー….とくれば去年日本のモたく達を沸かせた一大イベントGeneration Axeにも何か絡んでそうですね!

 

それはさておき、AndyはFalbo Guitarsに製造を任せた経緯として「FrankはFishmanでの仕事で、シグネイチャーの開発を一気に進行させた。革新的なアイデアを持っていて、非常にスマートな男だよ。それに私たちの拠点(南カリフォルニア)と物理的に距離が近いから、プロトタイプの郵送によるラグもない。リアルタイムに物事を進められるんだよ。」と発言しています。

 

どうやらAbasi Guitarsはまだまだ発展途上にある様ですね。Ibanezの様な大きな企業では開発はじっくり進めるしかありませんし、製品として発売するにも仕様を確定して一律に製造する必要があったのでしょう。

今回のAbasi GuitarsではTosin Abasi自身のブランドであるので、文面にもあった通り開発にかかる時間は大幅に節約されました。これは製品の販売価格にも反映されていて、本国では3200ドルほどで販売されるとのこと。

それにAbasiをよく知るごく少数のメンバーで運営されている事から、本人の意にそぐわない物を勝手に作って問題を起こしてしまうこともありません。製品は全てTosin Abasi本人によって最終チェックされるというのも、彼にとってのプロトタイプのチェックも兼ねているのかもしれませんね。

 

こういった背景を考えるとIbanezから独立して新しくメーカーを設立したのは必然的だったと言えますね。

Abasi Guitars、ただのつくりの悪いメーカーでは無かったようです。

 

 

 

Abasiが多すぎてゲシュタルト崩壊した